２０１１年のＷＡＮアウォーズの優勝デザインにはミラノフィオーリ・マンションとベイルート天文台の２つが選ばれました。どちらも自然界と一体化するオープンなレイアウトが特徴で、現代社会における建築物においては１，２を争うものであるのは間違いありません。両者の優勝に関しては審査員の間で満場一致で可決され、どちらも優勝にふさわしい素晴らしい機能が含まれています。
優雅かつスタイリッシュなデザインに緑もタップリ織り込んだのがミラノフィオーリ・マンションが優勝に選ばれたポイントでした。オープンで広々としたレイアウトで外に飛び出さんばかりの作りになっているので、どの部屋もお互いに邪魔をしあうことがありません。スペース利用も上手にできていてリフレッシングでさわやかな感覚を与えてくれます。バルコニーから見るガーデンの眺めも最高で、ＯＢＲ社によって工夫を凝らしてデザインされていることにより、部屋の一方からは通りの景色、もう一方からはガーデンの景色が楽しめます。
アクセントデザイン・グループの芸術的なベイルート天文台のデザインは非建築カテゴリーで優勝しました。冴え渡った入り口付近とソフトな角度をもった高層建築物で、片持ち梁のバルコニーやテラスの付いたアパートが入っています。垂直にたたずむタワーはスペースの有効活用に加え、ベイルートの山岳地帯という地理条件を上手く生かしたものとなっています。そのためビルからは都市や海、周辺地域のパノラマの景色が楽しめます。外の気候からもしっかり守りプライバシーも確保したシンプルな作りが審査員の好評を得ました。
