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ハイブリッド自動車は本当に排ガス対策には最適なのか?

流行のエコカー

現在の自動車業界では2つの流れが明らかです。まずは業界自体がゆっくりとエコカーの開発に向けて本腰を入れてきたという点です。当初はそれほど眼中にはありませんでしたが、この新たなトレンドは2011年には明らかでした。もうひとつはユーザー側においてもゆっくりと環境問題関連に対する意識の向上と共にこのエコカーに対する興味も上向きになってきているのです。ただしその理由に関しては長年にわたりかなり誇張されてきていました。

エコカーは排ガスの削減には大きな効果があるといわれています。そのことによって地球温暖化を防ぎ未来の環境を守ることにつながるのです。さらにここで触れるトレンド傾向に関してはれっきとした証明がされています。昨年は待ちに待ったトヨタ・ハイブリッドカーが発売されました。さらにニッサンも世界規模でリーフとアルティマを発表し、GMもシボレー・ボルトをこの世に送り出しました。フォードはエスケープのハイブリッド版を昨年発表し、それ以前には新形式のクルマであるマーキュリー・マリナー・ハイブリッド(2006年)、フォルクスワーゲン・ジェッタTDI(2009年)、アウディA3TDI(2010)などが発表されました。今年はすでに2012年グリーンカーオブザイヤーを受賞しているホンダ・シビック天然ガスモデルが市場に登場します。アメリカをはじめとする一部の国では政府が主導してエコカーの推進に力を入れていくことになっていますが、エコカー業界はまだ始まったばかりです。

電気自動車の場合

電気自動車は従来の一般エンジン車に取って代わるものとして期待されています。一般自動車の低い燃費効率に比べて、電気モーターは約90%の燃料効率性を誇るのがその理由のひとつですが、加えて二酸化炭素ガスなどの有害物質を放出しないことで空気をきれいに保つこともポイントです。

しかし、一般的に受け入れられるにはいくつかの課題があります。まずバッテリーは充電が必要ですが、現在電力発電自体は排ガス放出を伴う形で行われるのがほとんどです。これではクルマは排ガスを出さなくても、エコを実現しているとはなかなか言い切れません。次に製品のバラエティーも一般車には遠く及びません。さらに充電施設の少なさも都市部において電気自動車の普及を目指すには足を引っ張っています。

水素燃料カーの場合

水素燃料は予想されるほど研究は進んでいません。それでも多くの関係者がコンセプトカーのデザインまでは到達しています。メーカーも実用化に向けた調査をしている最中です。代替エネルギーとしてはこの水素は他の追随を許しません。なによりも副産物として水と酸素しか出さないで高いパフォーマンスを実現するのは魅力です。しかし、製品化には多くの問題が立ちはだかります。最初は高いコストです。およその計算では水素燃料カーは$400000が相場で、これはハイブリッドカーの相場$35000とは比べ物になりません。また電池の部品に使用するのはプラチナなどの希少性のものが多く、このようなことを踏まえてフォードは今のところ開発研究を見合わせています。

生物燃料の場合

生物燃料は大量に取れる穀物から採取して、ガソリンと混ぜて使われるのが普通です。アメリカなどの国は特にこの燃料を推進していますが多くの環境問題が付いて回ります。つまりエタノールなどの生物燃料を大規模で生産する際は、食料分が不足してしまう危険性があるということで、このことは世界規模で食べ物の値段を高騰させる原因にもなりかねません。

技術に関しても生物燃料はそれほど燃費効率が良いものでもありません。国際資源評議会の研究では環境に与える影響やエネルギー資源としての安全性などを考慮した際の総合的パフォーマンス効率は決して高くは無いとしています。しかし、藻などから取れる新しいカタチでの生物燃料には希望が持てるかもしれません。

ハイブリッド 現状では最適か?

ハイブリッドカーは2種類のモーター駆動で動きます。一つはバッテリーで動く電気モーターで、もう1つはガソリンで動くモーターです。一番の強みはモーターはお互い同士助け合う形で動くことで、そのため燃費効率も高くなるのです。アイドリングの際は電気モーターは停止して低速走行時には燃料使用をかなり抑えることができます。さらにガスモーターによって走行中に充電ができるのです。

これまで述べた燃料オプションに比べて技術的にもコストの面でも障害は少ないのが特徴です。初期段階では運転時の危険性が指摘されていましたがこれも今では解消されています。高速道路専門分析機関のHLDIによると追加車体重量によって衝突時の安全性が高まったということです。

それでもまだまだ多くの問題点を抱えています。まずは自動車メーカーが開発にあまりスピードをかけていないことがあり、技術的な面ではリサイクルできないネオジムやジスプロシウムなどの合金を使用しているところもハイブリッドカーの未来を暗くしています。

人気車

ホンダ・シビック・ハイブリッド

現在の市場ではもっとも燃費効果の高いセダンだといわれています。ホンダは初めてリチウムイオン電池を使用し、最大燃費が毎ガロン44マイルを可能にしています。動力部はホンダのIMA機構によってエンジンとトランスミッションの間に発電機を置きガソリンエンジンをサポートする仕組みになっています。外観はかなり魅力的でインテリアも2種類の計器レイアウトで特殊ディスプレイによってオーディオや走行情報、そして燃費情報を表示します。

シボレー・ボルト

2011年に登場し、同年のグリーンカーオブザイヤーを受賞しました。電気エンジンのみではフル充電時に50マイルの排ガスなし走行ができ、ガソリンエンジンとの組み合わせでは300マイルまで可能です。電気モードでは93MPGe、ガソリンモードでは37MPGeの燃費効率を発揮します。おしゃれなデザインに加え最先端の電子機器がふんだんに使用されこのクラス世界最高の一台と言っても過言ではありません。

レクサス・ハイブリッド

トヨタのハイブリッド技術を搭載した2010年型レクサスLS600hLは人気の一台です。動力部は5リッターV8エンジンが2つの電気モーターと高機能バッテリーパックで稼動します。時速0から60マイルまで5・5秒丁度で到達し、アメニティーも豊富に充実しています。まずはLED計器クラスター、カメラと高性能レーダーによる衝突回避システム(APCS)、さらに車線保持機能、Bluetooth電話帳機能、USB/iPod互換音楽プレーヤーなどが挙げられます。

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