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気候変動に迫られて太平洋の島国キリバティがフィジーに移転!?

いたるところで気候変動が起きていますが、太平洋諸島に迫る変化は最も危機的なものだといえるでしょう。その影響はものすごく破滅的なため、太平洋の中央熱帯に位置する島国キリバティ共和国のリーダーたちは途方もないプランを考えています。全人口をフィジーに移住させようというものです。

Threatened Pacific nation's escape plan is Fiji

キリバティの大統領と閣僚たちは、フィジー本島にある約3000ヘクタールの土地を購入することを提案しています。この土地はある教会グループが960万ドルで売り出しているものですが、キリバティの住民10万3000人を守ってくれる唯一の手段になるかもしれません。大統領によると、全人口を移住させることは、とくに若い世代にとっては選ぶ余地のない生存問題なのです。

科学者たちによると、太平洋の平均海面は毎年0.1インチ上昇していると見積もられています。彼らの推測では、気候変動によってこの割合が加速するだろうとのこと。太平洋諸島の国々は、汚染や砂漠化、過度の化石燃料燃焼による地球温暖化の危機にもっとも直面しています。これらの原因を減らして気候変動と海面上昇を覆すためには、さらに50年程の年月を要することになるだろうと見積もられています。大都会の先進諸国の足取りが弱まれば、これらの島国に及ぶ影響はますます悪化するでしょう。

世界最貧国の1つであるキリバティは、1人当たりのGDP平均が1600ドル以下であり、天然資源をほとんど有していません。リン酸塩鉱床のような利益のあがる資源も、独立時に採掘され尽くしてしまいました。主な生業は漁業と観光業ですが、気候変動の煽りをうけて気温が変化しているために、従来の漁場から魚たちが逃げつつあります。気温が急激に変わることによってサンゴの漂白化も進んだために、その棲息数にも悪影響が出ています。

気候変動は降雨パターンにも影響しており、地域によっては干ばつが長びいたり、ものすごく激しい雨が降ったりしています。1977年以降、エルニーニョ現象はますます頻繁に起きており、太平洋諸島で水不足や干ばつを引き起こしています。

科学的研究によると、海面上昇は魚介類の養殖や人間の居留地、農業や観光にも悪影響を及ぼすだろうとのこと。低地の島国では異常気象による暴風被害も頻繁に起きています。それによる土地浸食や洪水も増えてきています。

参考サイト:Smh

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