人体無害な香料用合成物質や薬剤などは時として有害な副産物を作り出して、それは廃棄する際に土地に少なからずダメージを与えてしまうことがほとんどです。しかしトロント大学の研究チームはこの土壌汚染に対してコストを安くおさえる新しい解決方法を発見しました。現在広く用いられている高い費用の鉄からできた合成触媒にかわって、鉄ベースのナノパーティクル技術に関心を注いでいるのです。
この技術によって薬剤・香料業界にとってエコな未来が約束されるほか、安く製作できるためより大きなマーケットへの進出も可能です。具体的には高価な触媒を簡単に手に入る酸化鉄触媒に代えるというものですが商品化にはまだまだ時間が必要です。さらに製品化の際にも技術面で乗り越えなければならない壁がまだ存在します。
今回の研究は酸化鉄ナノパーティクルの触媒活動が必要最低限を満たしているかどうかを確認するために電子顕微鏡を使って行われました。最初のステップが成功に終わったことで、次は触媒と薬剤のバランスという大きなハードルに挑戦することになります。それでも今回の一連の挑戦が世界中の関係者に希望を与えより手軽に薬が手に入ると同時に環境保護団体にとっても有害物質の軽減は嬉しいニュースです。経済的でエコロジーなこの取り組みを応援していきましょう。
