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クリーンエネルギーを利用すれば、特定の天然資源が減少することに!?

クリーンエネルギーは、その二酸化炭素排出量が少ないことから、その効用の面ばかり見ると非常に良いものだと思われています。しかしながら、MITが行なった総合研究によって驚くべき新事実が明らかになりました。クリーンエネルギーを集中的に利用したならば、特定の天然資源が不足することになりうるというのです。

lean energy could lead to scarce materials

どういうことなのでしょうか。効率性に優れたアプリケーションのために特別な部品を使用するグリーンテクノロジーの事例をいくつか見てみましょう。例えば、以前からここでも何度か取り上げてきましたが、世界中の風力発電量が193GWに急増しました。しかし、風力タービンを可動させるためには磁鉄が必要なので、ネオジムというレアアース資源を利用することになります。さらに、電気自動車のモーターの部品には、ジスプロシウムというレアアース資源が用いられています。

根拠のある具体的な数字を見てみると、代表的な3.5MWの大型風力タービンを作るのに約600キロのレアアース金属を消費します。電気自動車の軽量バッテリーやモーターを作るためには、従来の自動車と比べて10倍のレアアース原料を使用することになります。そのため、ざっと見積もっても、ジスプロシウムの需要は約2600パーセント増大し、ネオジムの需要は700パーセント増大することになるのです

ここで問題になるのは、需要が増大していることではなくて、そのような特定の資源は本質的に有限だということです。現在の状況をみてみれば、中国がこれまで世界最大のレアアース原料の輸出国で、世界の総生産量の少なくとも98パーセントを占めてきました。つまり、需要を満たすために地理的に偏った独占状態にあるということです。長期的にみると、将来これらのレアアースが枯渇して利用できなくなる運命にあるということです。

この点から、既存のテクノロジーを利用すれば「グリーンでクリーンな」産業は数年間だけなら繁栄することができるだろう、と科学者たちは予測しています。しかし、将来に迫る問題点を見越した場合、次世代の持続可能な試みを促すためには新しいシステムを導入しなければならないことは必至です。

参考サイト: MIT

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