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炭素を排出せずにセメントを製造する、太陽熱プロセス

電気業界は温室効果ガスの排出において、一番大きく関わっていて2番目は、見過ごされがちですが、実はセメント業界なのです。統計によれば、セメント業界は、排出される二酸化炭素の5%から6%を占めているとのこと。10キログラムのセメントの製造段階において、9キロの炭素が放出されているのです。 毎年 およそ3兆キロのセメントが消費されていますが、ゆえにこの業界は、炭素排出削減の可能性が大いにあるということでもあります。長い間、セメントの製造過程における炭素の削減について模索されてきましたが、完全に除去するという点では、いずれも成功していません。そのチャンスをつかみ、ヴァージニアのアシュバーンにあるジョージワシントン大学のリサーチが、炭素排出がゼロのセメント製造法を生み出しました。また、生産にかかるコストも、今現在セメント業界で使われているものより安くなるとのことです。

Solar thermal process produces cement with no carbon dioxide emissions

 

ソーラー・サーマル・エレクトロケミカル・プロダクション(STEP)と称されるこのセメントの製造法は、科学者によってそう名づけられ、Chemical Communicationsという雑誌に彼らの調査が最近載せられました。科学者たちの説明のように、セメントの製造過程では、石灰岩を石灰にする時に60%から70%の炭素が発生し、残りは 脱炭素のプロセスで燃やされる化石燃料です。このSTEPのプロセスにおいて、 solar thermal electrolytic process が使われ、石灰岩を熱するだけでなく、電気分解も助けて温度によって、石灰岩がら石灰を作ったり、副産物として出る酸素と炭素のアトムを、炭素を出さずに生成したりなど、違った化学反応を生成する助けをします。摂氏800度以下で電気分解すると、石灰、炭素と酸素分子が生成され、摂氏800度以上で電気分解されると、石灰、一酸化炭素、スーパーオキサイドが、解けた石灰岩により形成されます。

ジョージワシントン大学の化学の教授であるStuart Licht氏の説明によれば、より高い温度で発生した一酸化炭素の副産物を使うことは可能で、ニッケルを浄化したり、燃料を生産したり、プラスチックやほかの 炭化水素系のものを生産するためにほかの業界が使うことができるということです。その利用法以外でも、この solar thermal electrolytic process は、比較的コストがかからないという利点もあります。その主要な生産物である石灰岩は、容器のそこにスラリー形成されるため、簡単に除去できて、ほかの副産物と反応することはありません。

また、このSTEPのプロセスは、従来のセメント業界のシステムよりも安い、と科学者たちは付け加えています。実際、 一酸化炭素の値段と、石灰を製造するコストをカウントすると、実はマイナスになるのです。それだけでなく、これはまたアルミニウムや鉄の浄化、紙、ガラス、砂糖などの生産など、他の用途にも利用することができるのです。

Via: Physorg

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