燃料電池とは水素やメタンまたはガソリンを電気に変換する装置です。かつては人が担っていた困難な仕事を燃料電池が減らします。燃料電池は基本的に、効率的な電気を必要とする宇宙船のような場所で使用します。さて、この電池はおよそ10分あれば自宅の台所で作ることができ、酸素と水素が共同してどのように電気を生産するのかを見せてくれます。
難易度:
中
所用時間:
およそ10分から15分
必要な材料:
1. 純プラチナ製またはプラチナ被覆ニッケル製のワイヤ
2. 木製の棒または木製のアイスキャンディー棒
3. 9ボルトの電池コネクタ
4. 透明粘着テープ
5. コップ1杯の水
6. 電圧計
手順:
1. ワイヤを6インチづつの長さに切り、それぞれを渦巻き状に巻いて小さいバネになるようにねじります。このワイヤがこのプロジェクトの電極になります。渦巻き状を作るには釘や洋服掛けが役に立ちます。
2. 電池コネクタの導線を切り、切った端の絶縁体をはがします。その導線をプラチナ被覆した電極の端に巻き付けます。電池コネクタ以外にワイヤ2本を電極に取り付けます。このワイヤは後々電圧計に接続するために使います。
3. 水の入ったコップにしっかりと取り付けたアイスキャンディー棒と電極を安全に繋ぎます。こうして電極全体を水中に垂らします。プラチナ被覆した電極はコップの中に確保しつつ捻った結線部分はコップの外に出しておきます。
4. 電圧計には正と負の2端子があります。赤いワイヤを正端子に、黒いワイヤを負端子に繋ぎます。この時点では計器が0を指しているようにします。0.01といった少量の電圧を指すこともあります。
5. 以上4工程によって準備は完了しました。さて、作動の段階です。この装置を作動するには電極の1つに水素気泡を、もう1つには酸素気泡を付着させる必要があります。このためには以下の簡単な手順に従ってください。
(i) 電池コネクタに9ボルト電池を接触させます。取り付ける必要はありません。
(ii) 電池がコネクタに触れると電極は酸素と水素に分かれます。これを電気分解と呼びます。電池の接触によって電極の先端に気泡が現れます。
(iii) プラチナ被覆ワイヤを使用せず、電池を離すと電圧計は0ボルトを指します。
(iv) 電気分解反応が逆転します。酸素と水素は結合して水と電気を生みだします。この反応を可能にする触媒の役目を果たすプラチナによって水と電気は発生します。
(v) 最初のうちは、この燃料電池のプロジェクトからはあまり収穫がありません。気泡は現れると同時に水中に消えてしまうか電気分解反応が消費してしまいます。そして、電圧は急速に低下し始めてから徐々に落ち着いてきます。
(vi) 発電のために使い果たす気体が電圧をゆっくりと低下させる主な原因です。
6. よくある質問:
(a) 燃料電池を使用するのはどんな場所ですか。
答: 特に、うまく組織化された電源を必要とする宇宙船などのハイテク用途に燃料電池を使用します。
(b) アイスキャンディー棒を使用する必要はありますか。
答: アイスキャンディー棒の使用は特に必要ではありません。木の棒やプラスチックの棒を代用できます。
(c) このプロジェクトは全体的に電気分解を念頭に入れていますか。
答: いいえ。電気分解の他にもう1つ、酸素と水素の再結合によって発電することがこのプロジェクトの重要事項です。
7. アドバイス:
(a) 電流は水中よりもワイヤ内でよく流れるため電子は金属製ワイヤ内に留めましょう。
(b) このプロジェクトの2つの側面(発電するための電気分解と気体の再結合)は切り離して考えましょう。
(c) 電気を得るための酸素と水素は他の資源からも泡立てることができます。
(d) 水素と酸素は太陽エネルギーからも作りだすことができ、夜間、燃料電池内で利用できます。