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古びたシカゴの工場が大変身!

近頃、シカゴにある古い生肉加工工場が驚きの大変身を遂げました。自家発電機能搭載のフードプロセス施設に生まれ変わり、93000平方メートルもの規模を完全自家発電でまかなうために、27トンにおよぶバイオ廃棄物を特殊マシーンで分解し、そこから生じる熱・蒸気そして毎日400キロワットヘルツの電気量を発電することが出来ます。熱は主に工場内のビール工場に利用され、蒸気は建物の冷暖房システムに活用されます。ネット・ゼロエネルギーシステムの典型的な例とも言えるこのケースは、有害ガスを一切排出せずに究極の省エネを実現しています。

さらに効率的な栽培・養殖一体化システムが適用されており、植物は土を使わずに水の中で栽培され、魚と共存する形となっています。アンモニアと硝酸塩は肥料として再生利用され、植物の成長を早めることで魚のために水の浄化機能をも向上させることになるのです。植物が発する酸素はビール工場で利用され、工場から排出される二酸化炭素は再び植物に吸収されるという理想的なリサイクルシステムが構築されているのです。

加えて、ビール工場からでる麦の廃棄分は魚の餌となり、魚のフンはマッシュルームの肥料になります。まさに「排出物をも無駄にしない」システムは見事というよりほかありません。

このプロジェクトを通して地元コミュニティーに130名分の雇用機会が生まれました。イリノイ州経済推進関連部門による1500万ドルの資金援助などを受けて立ち上がったこの一大事業は、天然素材の減少が叫ばれる現代社会において省エネとオーガニック製品の生産モデルとしての大きな成功をプロジェクトの柱でもあるニューシカゴビール会社の経営内容に見ることが出来ます。

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