ecofriend.com

パシフィックアイランドにできた新しいサンゴ礁コロニー

赤道直下の太平洋にはたくさんのユニークなサンゴ礁があることで有名ですが、その存在が地球温暖化の影響を受けて今世紀末までには絶滅するかもしれないという研究結果もでているのです。しかし一方で海洋の潮流の動きが上手く働く赤道直下エリアの島々の周りでは、サンゴ礁は温暖化の影響を受けないという説も有力です。したがってパシフィックアイランドの島々の周りでサンゴは生き延びることができるかもしれないのです。

赤道に吹く貿易風の影響で表面潮流は東から西へ向かって流れます。一方で、流れの速い海流(EUC)がその数百メートル真下を反対方向に流れておりそこにはたくさんの栄養物が含まれていることが知られています。

そしてこのEUC海流が島にぶつかって海面上へ出て来る時に冷たい海水と共に栄養分を海洋表面に運ぶことになるのです。こうしてできたエリアはサンゴ礁の繁殖には最適で、地球温暖化の影響も受けにくくなるのです。

綿密な調査が実施された結果、衛星写真からもこの地域ですでにそのような変化の兆しが現れているということは明らかです。付近一帯でのクロロフィル濃度は上昇傾向にあり、周辺地域でのサンゴ礁の数も増えてきています。このようなことからも、この地域はパシフィックエリアのガラパゴス諸島のような存在であると捉えられています。

衛星写真の示すクロロフィル濃度は西へ行くに連れて薄くなっていることからも、まさに赤道直下パシフィックエリアのこの地域こそがサンゴ礁の繁殖に適しているとする調査隊の仮説を裏づけています。

今回の研究は同様の研究を世界各地で展開する研究機関としては著名な「アメリカ科学基金」による出資により実現されました。

Today's Top Articles:

Scroll to Top