LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)とは、ワシントンを中心とするUSGBC(米国グリーンビルディング協会)の開発するグリーンビルディング認証システムです。これは、建物や地域をデザイン・建築する新しいシステムです。環境にやさしい材料や資源を使用することで、二酸化炭素排出を減らして省エネを進め、水使用効率や室内環境の質の改善を目指します。LEED基準は、新しい建設プロジェクトと現存する建物の修復プロジェクト両方に適用します。この評価システムは、建築における収益性や生産性を促進し、環境への悪影響を減らすことを目的とし、結果として居住者の健康の改善に繋がります。以下は、LEED認証を受けたベスト・グリーン・ビルディング7選です。
1. ヘリオス・ハウス・ガスステーション
カリフォルニア州ロサンゼルスにあるこの美しいガソリンスタンドは、Office dA社とジョンストン・マークリー社が共同で設計しました。これは、アメリカ国内でLEED基準を満たしている唯一のガソリンスタンドです。建物は熱反射スチールとリサイクル・ガラスから作られ、未来的な外観になっています。スタンドの上には、毎年およそ15~23トンの二酸化炭素排出を減らす光反射ソーラーパネルが据えつけてあります。なんと、雨水利用システムも付いているのです。大手石油会社BP社がこのガソリンスタンドの持ち主です。石油事業というのは環境の最大の敵であるために、同社は、このような自然への悪影響を緩和する一歩を踏み出したことを誇りとしています。
2. USGBC本部
USGBC(米国グリーンビルディング協会)は、LEEDシステムを開発した協会です。それゆえ、その本部が環境にやさしいものでなかったら、ほろ苦い皮肉となってしまうでしょう。本部の建物は、ジェームズ・G・デイヴィス・コンストラクション・コーポレーションが、エンジニア会社GHT・リミティッド・コンサルティング・エンジニアーズと共同で建設し、建築会社エンヴィジョン・デザインが設計を行いました。注目すべきエコな要素はいくつかあります。例えば、500歳のゴムの木の壁パネルや自然採光のためのガラス窓を使用することで、電気使用を減らしています。
3. ジェンザイム・センター
マサチューセッツ州ケンブリッジにあるジェンザイム・センターは、ベーニッシュ・ベーニッシュ&パートナー社によってデザインされ、LEEDプラチナ認証を獲得しています。屋根には太陽パネルを有し、据え付けられた調光システムによって建物のエネルギー消費を全体で約50%減らしています。水使用においては、従来のオフィス・ビルより32%高い効率を誇っています。エコや省エネを実現する最先端技術に加え、このセンターは建築的に素晴らしい建物なのです。
4. リビング・ホームズ Z6 ハウス
この100万ドルの家は、サンタモニカの住宅都市にあります。レイ・カッペという名の建築家によってデザインされ、ソーラー温水システムや太陽光屋根瓦を有しています。従来の家よりも22,000パウンド(約9900kg)少ない廃棄物を出すことから、最も環境にやさしい家とされています。また屋根の上のガーデンは、建物に更なる美しさを加わえています。
5. クリントン・プレジデンシャル・ライブラリー
金属とガラスでできたこの建物は、洗練された緑あふれる環境に囲まれた、アーカンソー州のリトル・ロックの素晴らしいランドマークです。ポルシェク・パートナーシップ・アーキテクト社のジェームズ・ポルシェク氏とリチャード・オルコット氏によってデザインされ、LEEDプラチナ認証を獲得しています。この図書館には、廃棄物を減らし再利用する技術が導入されています。また、雨水を収集する環境にやさしい屋根も特徴の一つです。
6. ヴァーデジアン
ヴァーデジアンは、ペリ・クラーク・ぺリ・アーキテクツ社、デザイン・アーキテクト社、SLCE・アーキテクツ社、アーキテクト社その他会社の共同開発チームによってデザインされました。マンハッタンの中心に位置するこの高層住居ビルは、LEEDプラチナ認証を獲得し、40%の省エネ向上を目指しています。BIPV(建物一体型太陽光発電)システムが屋根に搭載され、この建物では、伝統と超現代的なデザインが融合されています。
7. デイブレーク・コーポレート・センター
ケネコット・ランド社のデイブレーク・コーポレート・センターは、FFKRアーキテクツ社とサハラ・インクによってデザインされ、LEEDプラチナ認証を獲得しました。広さは175,000スクエア・フィート(約16260㎡)にわたり、驚くべきことにその建設コストは$4000万にのぼります。このビルは、通常のオフィスビルよりもエネルギー消費量を22%減少させるという偉業を達成しています。建築材料の22%はリサイクル材料が使われており、無水トイレも備えられています。