何故今それを問うのか？
世界のエネルギー需要と供給の格差は、日増しに大きくなっています。 それと共に、存在するエネルギー資源が以前より急速に減少し、世界経済もかつてないほど化石燃料に依存しています。 この話は経済面だけではありません。 むしろ注目を引いているのは、化石燃料の使用が、気候変動と地球温暖化の、２つの脅威で世界を脅かしている事です。 この状況のもと多くの人が、研究し環境に優しい電力源に切り替えています。 しかしこの様な変化があっても、その数は満足とは程遠いものです。 技術的、政策レベルや予算等、多くの課題があり、現在の所、再生可能エネルギーの分野において、十分な成長を妨げています。
世界の電力需要に見合うエネルギーを、地熱で利用するアイデアは同様の課題に直面しています。 多くの人が、地熱エネルギーだけで世界の電力を供給する事ができると述べていますが、現在の所殆ど手が付けられていません。 これだけではなく、安価で非放射性、排出量ゼロの電力になるのです。
本当に深刻なのか？
そうです。 世界の政治的駆け引きの殆どが、エネルギーを中心に展開しているという事実から分かるように、国々は他の国より優位な立場に立とうと懸命になっています。 最近ではこの問題で戦争が起こっています。 多くの人々が、９月11日以降、アメリカによるイラク爆撃の陰に潜む大きく示唆するものは、この不安定な国の壮大な石油埋蔵量にあると言っています。
地熱エネルギー問題に関する限り、科学的事実はその支持で話します。 地球の大部分は熱で構成されていて、地球の異なる層の其々違う岩石が、異なる温度の熱を持っています。 熱は地表から深くなるにつれ温度が上がります。 科学者達は、地球の熱の一部を捉え、電気に変換する事を提案しています。 その様な電気は、二酸化炭素を発生せず尽きる事はありません。 彼等は、少しの努力で地熱エネルギーが、世界中の電力を供給できると言っています。
みんなは何と言っているか？
ＳＩＮＴＥＦ材料＆化学の研究主任、アル・ルンドは言います
もし、穴をあけて存在する僅かな地熱を回復するだけで、地球全体に供給できるほど十分なエネルギー、クリーンで安全なエネルギーになるでしょう。
ＭＩＴ研究所の化学技術の教授、ジェファーソン・テスターは言います
地熱には、幾つかの明らかな違いがあります。 ベースロードで大規模に実現可能です。 石炭燃焼発電所は１日２４時間、１年３６５日電力を生産します。 電子力発電所も同様です。 地熱はバックアップシステムや補助記憶装置など必要なく、同じことができます。
ジェミニのライター、ウニ・スコグランドは言います。
地熱は素晴らしい可能性を提供してくれます。 これは尽きる事の無いエネルギー資源で、殆ど二酸化炭素を排出しません。 熱エネルギーは、地球の表面や地殻の奥深くを構成する、異なる種類の岩石で見られます。 深さが増すほど熱くなります。
開発
１．ユタ州の１０メガワット地熱発電所が、間もなく運転を開始する。
レーザー・テクノロジーズ社は、最初のユタ地熱発電所を２０年以上かけて建設しました。 丁度６ヶ月経った時に建設され、発電所は１０メガワットの電力を街に供給する事ができます。 この２５年間で発見された地熱温床に沿って建設されています。
２．カナダの大学、熱を電力にするために、地熱エネルギーを利用する
カナダのオンタリオ工科大学は、キャンパスの全電力需要に見合う、地熱エネルギーを捉える為に、この野心的な４００万ドルのプロジェクトをスタートさせました。 この為にキャンパスエリアに、それぞれ１万ドルの費用をかけ３７５のボアホールを掘っています。 大学のキャンパス内と、周辺約１０００世帯に供給できる、８メガワットの電力を生産する事ができます。
３．アシオナが、排出量ゼロの本部を太陽電力と地熱エネルギーを使用して作る
太陽と地熱エネルギー開発企業「アシオナ」は、地熱と太陽エネルギーをベースとする、排出量ゼロの新しい本部を建設しました。 この建物は、太陽光や太陽熱、地熱やバイオディーゼルなど、複数の環境に優しい資源から、全ての電力を得ています。 建物全体の外壁と屋根は太陽光電池で覆われています。 それらは太陽電力を発電し、中央ユニットに転送します。 中央ユニットには、地熱エネルギーを利用して作られた電力も送られています。
主な障害
地熱エネルギーを大規模に利用するには、幾つかの障害があります。
１．地球の表面を掘削するには多額の費用が必要だと考えられます。
２．地熱電力発電所は、大規模な土地が必要ですが、簡単には手に入りません。
３．表面の生態系が地熱発電所の影響を受ける可能性は、未知のものです。 悪影響かもしれません。
４．深く掘削しエネルギーを得る適切な技術が、世界中で使える訳ではありません
何が出来るか？
地熱エネルギーは将来の、世界のエネルギー源になる事ができます。 しかしそれには、国々と組織の技術協力と大規模な政策レベルが必要です。 例えば、多くの石油会社が、地下の石油やガスを得るために３－３．６ｋｍの井戸を掘っています。 その専門知識を地熱発電所に生かす事ができ、もし適切なテクノロジーが開発されれば、また石油井が地熱エネルギーを捉える場所になるかもしれません。
