ecofriend.com

サイロ・リサイクル:文化的重要性のある建物の環境にやさしい再生

SILO Recycling

環境にやさしい建築は、確実にその注目を高めています。香港の壮大なセントラル・ハーバー・フロントから、リガにある実用的なキンダーガーテンまで、野心的なプロジェクトは多岐に渡っています。しかし、広大なフィールドとしての建築は、必ずしも新たな建築物の重要性に一致しているわけではありません。それは、再生、もしくはリサイクルという面を兼ね備えているのです。

韓国の麗水(ヨス)で開かれる国際博覧会(Expo2012)において、非常にユニークな取り組みが考案されました。「ザ・リビング・オーシャン・アンド・コースト」と詩的に名づけられたこのプロジェクトでは、リサイクルされた3つのサイロ施設の建築的価値を融合しようとしています。

原型のサイロは、韓国の厳しい工業史の証となっています。このユニークでモダンな文化遺産を保存する試みにおいて、デザイン会社マサル・センダ・アーキテクチャーは、「環境へのやさしさ」というエッセンスを、この優れた建物に与えることを決めました。一番最初のクライテリオンは、建物の特徴とデザインへの配慮という二つの観点から、サイロをリサイクルすることでした。

サイロ建築の元の材質は、硬コンクリートです。設計者たちは、従来のコンクリートと鉄や工業材料を共に使用することで、現代風の外観にしようと決めています。よって、この「新しい」建物は、ミシン目状の金属の枠で覆われることになりました。金属システムは、 横桁のつながりによって、コンクリートでできたメイン・サイロの建物に連結します。設計者たちによれば、この大胆なデザインは、人々が住む現代的な海岸に接して変化し続ける原始的な海、つまり過去と現在の融合を象徴しています。

機能性についてですが、このリサイクル・サイロはExpo 2012で最も高い建物となるでしょう。その近くには、KTX(韓国高速鉄道)駅やコーポレート・パビリオンといった、広大な敷地の重要な建物群が置かれる予定です。その高さのおかげで、このタワーは博覧会に来た大勢の来場者が最初に目にするものとなるかもしれません。設計者たちは、日光を採り入れるため、サイロの屋根を外すことにしました。建物内の空間容積は、フロアの建築(展望スペースは 24.4mの高さ)や、エレベーターの設置によって変更されます。電気配置図は、直接LEDファサードと連動し、夜間に建物を照らすように構想されています。

最後に、ユーザー体験について。デザイナーたちは、サイロの周りにプールの設置を構想しています。これは、無数に光が反射する極上の雰囲気によって、夜間の光と水の紛れもない「戯れ」を作り出すでしょう。「ウォーター・ツリー」と謳われるこの視覚的な空間魅力は、多くの人々を引き付けるでしょう。デザイナーたちは、意図的に金属の覆いを設置しています。これにより、自由に浮かぶ建築というよりも、人々はむしろ閉ざされた森のような感覚を味わうことができます。

Source: Senda

Today's Top Articles:

Scroll to Top