環境に配慮した建築の進化は、空間的要素に対する革新的な捉え方によって常に定義されてきました。持続可能性がこうした建物の主要テーマである中で、空間の能率的な使用および配分はその建築物の全体的な成功の一端を担っています。構造物の発展と共に、デザイナーのMichael Jantzen氏は再び前衛的な空間デザインを携えて現れました。『Transmutation Pavilion』と名付けられたこの構想は、過剰なほどの持続可能な特性を持つ独創的な公共的機能性アートビルです。
構造的な特徴として、この建物の興味深い形状は3つの連結した円筒形構成要素を4枚の水平面が支えることによって成り立っています。全体の構成は8本の垂直に立つ柱の体系がさらに補強しています。デザイナーによれば、この構造学的ベアリングは利用者の本質的要求に対して作られた環境がどのように反応するかを示す良い例になるとのことです。これに関連して、構成の複雑さがさまざまな空間的要素の組み合わせを生みだしています。例えば、円筒形の型は互いに内部でほぼ合体していますが、それぞれの型は違った角度を向いています。また、この建物の動的な特質という点から見れば、これら円筒形構成要素には重なり合ってスライドする2枚の巨大な湾曲パネルが付いています。このパネルは開閉したり別のポジションに変換して、この構造物の動的な容積という特質を（使用者の観点から）際立たせます。
本来動的なこの構想の特性は、こうしたパネルなどの空間的要素が形を変えることによって具現しています。しかし、その独創的な概念は外観や全体的な形の変化だけにとどまりません。実際にその概念は『変化する』アートビルがもたらす内面観（および外面観）にも関係しています。例えば、前面パネルが角度や位置を変えることにより、利用者を（より良いまたは興味深い眺めを見付けるように）通常とは異なる建物内の動線に誘導します。利用者が建物内を横切っている時でさえ、ガラスの床に埋め込んだ特別製の運動センサーがその動きを観察します。そして、この一連のセンサーが送り込んだデータに従って、この（円筒形が構成する）知的建物は自動的にその型を変化させます。このシステムによって、より多彩で特別な視覚的体験を利用者にもたらします。
さて、アクセス性について言えばこの建物には一連の階段が配備してあり、建物の各区域を連結しています。もちろんこの階段はアクセス性を用意する以外にも（建物全体を通して）無数の見晴らしの良い場所を利用者に提供しています。
そして最後に、重要な要素である持続可能性については、Transmutation Pavilionはエコ建築の素晴らしい実例として成功していることを心に留めておくべきでしょう。これに関連して、この建物はクリーンで『グリーン』な太陽エネルギーから全ての動力を得ることになっています。また、Jantzen氏は慈善活動として（この建物が生産する）余剰エネルギーを主要電力網に供給するアドロイトメカニズムも視野に入れています。
Thanks: Michael Jantzen
