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IBMの近未来予想図

コンピューター大手IBMは広告に莫大な費用をかけて、同社が人類の利便性のためにエンジニアたちは忙しく働いていることを宣伝しています。たしかに沢山の貢献をしてきていますが、多くはフィクションの域を超えません。例えば向こう5年間で人の動きや水道管を流れる水の運動力で発電が可能になるとか、いいアイデアですがとても現実的ではない話です。

この発表はIBMの5イン5という長期予測に基づいており、向こう5年間でどのような変化が起こるかを予測しています。コンセプトは素晴らしいですが、すでに存在している技術やその効果が認められている技術も多く含まれており、悲しいかな必ずしも熱量工学はIBMの主張を裏付けることにはなりません。

セオリーとしても人体の動きから発電をするというのはかなり無理があります。技術が問題なのではありません。圧電素材を使って発電に結びつけるこの技術はもうすでに開発製造されて、効果が認められていますが十分な電量の発生までは至らないという結論に達しているのです。現状のままではiPodすら充電できないのです。

これがIBMの主張と食い違うところです。完全に裏付けられる研究結果はまだ出ていませんが、考えてもみれば一世帯の必要電力全部を動体運動による発電でまかなうというのはどうしても無理があります。データを取るまでも無く違いは明らかで、向こう5年以内に家庭の電力に使用するということはありえません。50年で考えれば技術進歩度次第でどうなるかは分かりませんが、5年ではまず無理です。IBMは実際に研究自体に手間隙かけてデータを取ることを優先して、大口を叩くかのような宣伝キャッチフレーズの乱用は控えた方がいいかもしれません。

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