廃棄物
この地球上に存在しないもしくは燃やし尽くした残骸の存在は全てどうしたら有用で効果的な資源になるのでしょうか。同じことが原子力発電にも適用されます。放射性原子の核分裂反応で得られる巨大なエネルギーの源である核反応は、他に類をみないレベルのパワーとエネルギーを持つ再生不可能なエネルギーです。しかし結末はどうなっているでしょう？焼却灰やウラン棒といった放射性廃棄物の有害性は数千年続き、生命や遺伝子の脅威となります。一般的に使用済核燃料として広く知られている核廃棄物はエネルギーを作る目的でのみ使用されていますが、有害性は残存します。結果としてその放射性が大きいか小さいかという違いはありますが、人類にとって有害であることに変わりはありません。世界の主要な３２の国々におよそ４００基もの原子力発電所がある事実を考えると、核廃棄物の量はおのずと想像できるでしょう。一度地下に埋められれば、その廃棄物はおそらく晒されているときのような有害性を止められると思われています。しかしそうではないのです。地下に埋められても、地下水や他の隠れた場所で同じように影響を及ぼしてしまうのです。
発端
すでに述べたように核廃棄物であるウラン棒は、世界中の原子力発電所から発生します。次に核廃棄物が発生するような場所といえば、核兵器を再処理する工場からです。こういった使用済核燃料は再処理することもできます。実際に、このようなプロセスは世界中の多くの工場で一般的です。廃棄物にも大量の核分裂放射性物質が含まれていることは大きな問題です。核廃棄物には主に、低レベル、中レベル、高レベルの３つのタイプがあります。天然起源放射性物質とよばれる自然界で発生する放射性物質は、核廃棄物の主要な発生源となっています。低レベルの廃棄物は病院の核医療部門、原子力発電所や研究所によるものです。中間レベルの廃棄物は、原子力発電所の冷却システムのイオン交換用の配管、ウラン加工工場や核兵器で生成されます。最高レベルの廃棄物は、使用済燃料である放射性物質の巨大な塊によるものです。より高レベルの廃棄物は、安全とみなされるほど十分不活性になるまで優先的に安全な場所に保管しなければならないということは明らかです。
諸数値
事故
ロシアのチェルノブイリでの原発事故、日本の福島やアメリカのスリーマイル島での事故のニュースは世界を震撼させました。原子力災害は、人命が犠牲になり、世界中の多くの場所に住む人々に多大な犠牲を出してきました。核爆発の影響は非常に大きく、遠く離れた人がその影響から逃れられないほどです。究極の武器が罪のない民間人にどれほど甚大な影響をあたえるかは、広島や長崎の原爆で目の当たりにしています。最も気がかりな点は、核の放射線が空中を浮遊して移動するということです。このように分散の媒体が他の物であったなら時間のかかってしまうような遠く離れた距離まで到達してしまうのです。また核放射線の影響の最たるものは遺伝子配列を変えてしまうことであるという事実は、人類への脅威となっています。その結果、生き残った人たちがその重責を背負っていかねばならないのです。遺伝子が変えられてしまうということは、次世代に先祖の遺産と生活させ、核爆発の無慈悲な脅威にさらし、遺伝子の変化により困難以上の苦難を与えます。
地球に優しい代替品
核融合反応は、エネルギー効率が核分裂反応と同程度で自然への影響が完全に無害な未開発の強大な資源です。それは、太陽エネルギーフレア量に匹敵するほどの膨大なエネルギーを放出する反応です。この反応は、生産的な方法で開発されてはいません。核融合反応は、いったん反応を始めるとコントロールできなくなるので、核分裂よりも危険とも言えます。核融合反応の原料ある、地球上で多くの利用が可能な重水素とリチウムです。太陽光、風力、地熱や潮力といった他のエネルギーは、考慮に入れるべき選択肢の一部です。結局のところ、いずれもおぞましい廃棄物のない家々を灯すエネルギーが今日のエネルギー危機には望まれています。
