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集光で、ソーラー電力を手ごろな価格に。

太陽光発電:グリーンだが高額

全ての再生可能エネルギー資源の中で、太陽はもっとも豊かなものです。電力の際限ない供給源となり、この惑星のエネルギー問題に完全なソリューションとなります。石炭や天然ガスのような従来の資源とは異なり、非汚染です。しかし全ての利点にもかかわらずソーラーエネルギーの利用は安価ではありません。これが、各国が太陽発電に投資する動きが鈍い主な理由の一つです。ソーラーエネルギー発電システムは非常に高額で、それぞれ4万5000ドル(約400万円)します。コストに比べて出力はわずかです。1キロワットの電力を使うのに9000ドル(約80万円)使われる計算になります。控え目に言っても収益がごくわずかなので、コスト問題は実現性の低いプロジェクトとみなされ投資をにぶらせるという実務的な問題を引き起こします。

Solar power

安価なソーラー電力のニーズ

現在の国際的なエネルギー消費のスピードでは、まもなく従来の資源を使い果たしてしまう模様です。人口増加が続いているので、既存の電力問題を素早く解決する方法の競争が起っています。原油、石炭、天然ガスの価格は、供給の枯渇とエネルギー需要の増加が原因で増加すると予想されます。太陽は、常に豊富にあり、重要な供給源となります。唯一の問題はその利用のコストです。ソーラーエネルギーは無料なので、この惑星のエネルギー需要を満たす、安価なソーラー電力を探す努力には、切迫した必要性があります。その上、ソーラーエネルギーはクリーンで、汚染レベルを増やさに生活水準を挙げることに貢献します。

集光型太陽熱発電

a) 利点

無限のエネルギー源

太陽の寿命はあと数十億年あり、供給源が枯渇することを心配する必要はありません。

太陽熱エネルギーよりも高効率

普通、太陽電池パネルは、太陽の熱を閉じ込め、電気に転換するために使います。この電気はその後時計や街灯など、デバイスの充電に使われます。一方集光型太陽熱電力システムは、はるかに大規模で太陽の熱を閉じ込め、液体を熱するために使います。その後、生成された上記がジェネレーターで電気をつくり出します。

環境への優しさ

太陽熱発電所は、排気を出さない為、とてもエコフレンドリーです。またリサイクルできる材料でできているため、環境への優しさも高まります。

b) 傾向

1. スペインの商業太陽電力「Andasol」

Commercial solar power plant at Andasol

Andasolの太陽発電所は、このような商業発電所としては世界最大のものです。3ユニットで構成され、各ユニットが電力50Wを算出します。溶融塩を含む採集チューブは、放物状の反射鏡によって集積された日光を利用します。その後熱せられ、熱交換器に移されます。結果としてできた蒸気は、従来のスチームタービンを使った電力に転換します。

このアンダルシアの太陽発電所の技術者らは、大量の溶融塩が熱せられることを想定して、放物の反射鏡を設計しました。余剰の塩は、断熱の保存タンクに保存され、生成された蒸気は、夜間に電力を生成しています。

2. PS-10 スペインの集光型太陽熱エネルギー発電所

PS-10

スペインのPS-10は、欧州初の商業太陽熱発電所です。同発電所は六千世帯に電力供給しています。11W太陽熱発電所は300基の反射鏡を追加し、2013年 までに一気に300Wにまで生産量を増やす予定です。これで十八万世帯に電力供給が可能になります。

発電所はセヴィリアに近く、年間の晴れ日が約300日という立地に建てられました。EUとスペイン政府の助成金によって経済的にも成立しています。

3. オーストリアのソーラーブライトンサイクルプロジェクト

The Solar Brayton Cycle project

ソーラー・ブライトン・サイクルプロジェクトはCSIRO(Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation)の一大プロジェクトです。完了すれば、このプロジェクトが同国最大の太陽熱発電所になります。現在のところ、熱を封じ込め蒸気を生成する450基のヘリオスタットが設置中で、 それが200kWのスチームタービンに蒸気を送ります。結果的に、軽量のフレームを用いたヘリオスタットは、コスト効率のよい方法で設計され、最大摂氏1000度まで生成され、200世帯に電力を供給できます。その他の太陽熱発電所の生産量に比べて小さいように感じますが、ソーラー・ブライトン・サイクルプロジェクトは、まだパイロット段階でCSIROは将来的にはヘリオスタットを追加していくことは疑いありません。

c) 欠点

太陽熱エネルギーの利点は数多くありますが、このような発電所の設置は非常に高額で、多額の投資をするだけの財力がない地域ではサステナブルではありません。さらに、これらの発電所は曇りや悪天候の日は効率が下がるので、一定の日光が必要です。太陽熱プロジェクトは、大きな土地が必要です。しかし住居や開発プロジェクト以外の土地の余裕がない場合は、問題になることはほぼ確実です。

集光型太陽電池

a) 利点

集光型太陽熱発電より安価

集光型太陽電池は、太陽熱発電プロジェクトよりも安価で、保存なしでワット当たり3.8ドル(351円)しかかかりません。電池用保存にワット当たり0.50ドル(約45円)を追加すれば、わずか4ドル少々しか使わずに済みます。ワット当たりでは、6時間保存の太陽電池発電所のコストは約6.80ドル(約630円)です。6時間保存でワット当たり7.75ドル(約720円)の太陽熱発電所と比較すると、特に大規模で建設した場合の差が分かると思います。

土地の有効利用・二重利用

太陽電池は、トラッキングシステムに搭載されているため、土地をあまり使用しません。パネルの下で作物を育てることができ、二重の目的で土地を利用することができます。

最低限の水使用

太陽熱発電は、非常に制限された天然資源である水を大量に利用する一方、太陽電池パネルではほんの少しを使うだけです。

b) 傾向

1. スペインのSolFocus

SolFocus

集光型太陽電池のサプライヤーである、SolFocusは、スペインに10MWの太陽電池を設置する契約を結び、4万世帯に電力供給をする予定です。SolFocusは、集光型太陽電池パネルをつくるのに必要な素材の1/1000しか使わずにパネルを開発することで太陽電池セグメントでは既に有名でした。

2. カリフォルニア、Cool Earth Solarの空気注入型ソーラーバルーン

Cool Earth Solar

カリフォルニアの企業、Cool Earth Solarは、太陽電池に日光を反射させる空気注入型のソーラーバルーンの開発に向けて研究を進めています。バルーンはワイヤーと金属の構造体で留められ、コスト削減のために比較的安い素材でできています。安価だからといって粗悪品というわけではありません。1時間100マイルもの強風にも耐えます。

3. Fairman と Zenith Solar:イスラエルのZ20技術

Z20 technology

イスラエルの各地に設置された集光型太陽電池システムはデヴィッド・フェアマンと彼の会社 Zenith Solarが開発し、他社のPV電池よりも多くのエネルギーを蓄えます。それぞれ電力2kWと、熱5kWを生成できます。イスラエルの国内電力網に供給するために使われます。Zenith Solarの Z20技術は、シリコン製集光型反射鏡を使い、日光を反射皿に集めます。集光型太陽電池システムが熱を発生させ、水で冷却して、熱交換器に送られ、その場で使われます。これは、グリーンな電気を住民に届けるだけでなく、220人分の温水を生成しているということです。

c) 欠点

集光型太陽熱電力と同じように、集光型太陽電池にも欠点があり、大規模で利用されるには解決される必要があります。コンピュータ制御とトラッキングモーターを使っているので、製造工程はより複雑です。広い土地が必要なため、屋根の上に取り付けるのも現実的ではありません。これらのパネルの背面によって吸収される熱は、蒸気吸収式エアーコンディショナーや温水として消費者に利用されることもできます。

目標

集光型太陽熱発電も、集光型太陽電池も、従来の電力をクリーンに代替する手段であり、現在の目標は、これらの価格設定を下げて何百世帯分の電気を賄えるようにすることです。ただし、技術、特にグリーンエネルギーセクターの進歩は目覚ましいので、太陽熱発電や太陽光電池が化石燃料ベースの従来の電力を代替する日は間近かもしれません。

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